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2008/05/16
MCカートリッジをMMイコライザに接続する
MC HeadAmp キットで遊んでみて、少し疑問に思ったことがあります。
MC カートリッジの出力を増幅してから、MM イコライザに接続するのと、MC カートリッジの出力を MM イコライザに直接接続し、その出力を増幅するのと、音に破綻が発生するほどの差はないのではないか?
もちろん、使用する アンプが優秀であることが求められますが、一般的には、MC カートリッジの出力をMM イコライザに直接接続すると、ローインピーダンス出力をハイインピーダンスで受けるので、インピーダンスのミスマッチングのため音が悪くなるといわれています。
私もそう信じていたのですが、実験してみると 差はあるものの、絶対ダメダメというほどの歴然とした差があるようには思えなくなりました。
テストレコードは 左写真の Cardas Frequency Sweep and Burn-In Record です。
この中から、30Hz to 30KHz -14dB の Sweep 信号を 192kHz 24bit で録音して 波形を見てみました。
VPI Aries Scout
アナログプレーヤ は VPI Aries Scout を使用します。
アナログプレーヤの電源部には モーター・スピードコントローラー/電源ライン・アイソレーター VPI SDS (シンクロナス・ドライブ・システム) を使用しています。
DENON MC DL-301 II
カートリッジには DENON MC DL-301 II を使います。
DENON DL-301 II の諸元です。
● 出力電圧 / 0.4mV
● 再生周波数 / 20Hz~60kHz
● 電気インピーダンス / 33Ω
● 針先 / 特殊楕円針
● 針圧 / 1.4±0.2g
ortofon MC-MM EQA-777
フォノイコライザ には ortofon MC-MM EQA-777 を使います。
● MC 入力感度 0.25mV / 47Ω
● MM 入力感度 2.50mV / 47KΩ
● 出力電圧 250mV / 300Ω
ortofon MC-MM EQA-777 の出力は Mackie Onyx 1200F Studio Recording Preamp で受けて 192kHz 24bit 録音します。
MM入力時のフォノイコライザ以降のレベル合わせ(増幅)も Onyx 1200F で行なっています。
(拡大)
波形を原寸で見てみる と、上段の方が、微妙に低域、高域とも伸びているように思えます。
上段は、通常どおりMCカートリッジをイコライザのMC入力に接続した場合で、下段は MM入力に接続した場合です。
MC入力時のWAV ファイル 96kHz 24bit
MM入力時のWAV ファイル 96kHz 24bit
元のファイルのままでは、195MB と あまりにファイルが大きくなるので、192kHz => 96kHz にリサンプリングし、右チャネルだけのモノラルファイルに変換しています。
Zip で固めましたが、それでも各 47.4MB ありますので注意してください。
(拡大)
それでは、MM入力ピンを 100Ω でアースピンに接続して、インピーダンスを合わせると どうなるか?
実験してみました。
波形で見る限り、MC 入力時の波形に酷似していますが・・・。
MM入力 100Ω シャント抵抗追加時の
WAV ファイル 96kHz 24bit
こちらも Zip で固めました。 47.4MB ありますので注意してください。
MC => MC 入力時のスペクトラム図です。(画像をクリックすると拡大します。)
MC => MM 100 Ω抵抗シャント入力時のスペクトラム図です。(画像をクリックすると拡大します。)
最高域が少し持ち上がっていますが、ノイズ領域のレベルです。
MC => MM入力時のスペクトラム図です。(画像をクリックすると拡大します。)
スペクトラム図では、こちらの方が、MC 入力スペクトラム図 に近いと思います。
短時間のテストですが、超ローインピーダンスの MCカートリッジでなければ MM入力のハイインピーダンス受けでも 聴くに耐えないというほど影響はない。スペクトラム図で見る限り、MM入力部分を 100Ωの抵抗でシャントするより、シャントしないほうが、波形が MC入力時に近い。私の駄耳では、今回のケースでブラインドテストをすると、音の違いはあるが、突出して優劣を決めることができませんでした。
内部インピーダンスが 6Ω の ortofon MC☆10W のように、DENON DL-301 II より 一桁小さい場合は、シャント抵抗を入れて、インピーダンスマッチングを必要とするのかもしれません。
尚、MCカートリッジ出力を MM入力で受けたフォノイコライザ以降の増幅は、通常のプリアンプではあまり想定しない高ゲインを要求されますので、Mackie Onyx 1200F Studio Recording Preamp のような ローノイズ業務用 マイク - ライン入力端子有した機材が必要だと思います。
(音楽データで比較するほうが分かりやすいかも知れませんが、音楽 ファイルを Web に貼り付けることはできませんので、悪しからず。)
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